一級建築士と考える医療介護の場・空間のためのアンケート結果公開


一級建築士と考える医療介護の場・空間のためのアンケート結果公開

先日、「医療従事者への建物に関するアンケート」を実施・集計しました。
ご協力頂いた皆さん、ありがとうございました。(アンケート協力者: 41名)

セミナーでは、このアンケートを参考に話を展開していきます!
日頃疑問に思っていることが、解決できる場になればと思っています!

参考になるよう
皆さんのアンケートから得られた情報を、設問別に集約して報告します!
アンケート内容を見て「面白そう!」「話を聞いてみたい!」と思った方
まだ枠は空いてますよ!申し込みフォームからどうぞ!

《患者様の住居について》
【設問1】今までに患者様の自宅へ訪問したことはありますか?
●アンケート協力者の8割が「患者様宅への訪問経験者」でした。

★主な訪問理由として多かったのが
●「動線範囲に関すること」(移動方法・レイアウト・環境調整)
●「福祉用具等の導入・住宅改修」
その中で、患者様のリハビリや治療目的での訪問も散見されました!

★実際に訪問した際に困ったことに関して
●一番に多かったのが「段差」!
(「階段や屋内の段差が高い」「段差が多い」 など)
●そして「レイアウト面」が影響しそうな項目!
(「動線の確保に難渋した」「検討していた場所に福祉用具が導入できなかった」「建物が原因で患者様を介助することに難渋した」など)
➡特に築年数が経過している建物は、“バリアフリー”という概念が普及する前である為か、「細かい段差が多い」「通路が狭い」「コンパクト」(特に集合住宅)な建物が多い印象を受けます。そのような環境での調整には、私も難渋した経験があります。

★困ったことに対する対処として
「レイアウト変更」「福祉用具の導入」等で対応出来ていることが多い中
「他職種・業者へ対応依頼」したケースを経験した方が5割程度!
対応したケースの中で「対処法が分からなかった」方もいたようです。
➡私は各ケースの対応してきた中でも「本当にこの調整でよかったのかなぁ?」と思う場面もありました。アンケート結果からは見えない部分も含めると、建物を含めた周辺環境を知ることで、患者様により適切な提案が出来る事にも繋がりそうですね!
設問2】住宅改修等を行う時、もしくは行うとしたら特に気にすることは何ですか?
●一番多かったのが「費用面」!
いくら構想しているものがあっても、やっぱお金のことは考えてしまいますよね・・・
●次に並んで多かったのが「活用法」!
「すぐ活用できるか?」「長く活用できるか?」「ニーズに合わせて活用できるか?」

【設問3】一級建築士の方に住宅改修について何か聞きたいことはありますか?
たくさんのコメントを頂いた中で、内容として多く挙がっていたのは
●「一級建築士」と「医療・福祉現場」の関係性!
(「住宅改修や福祉用具の設置の現場に携わった事があるか?」「住宅改修を考える際にどういった目線で検討するのか?」「障害を持った方への住宅改修の際の重要視している視点は?」など)
その中で、私が少数ながら気になった内容が
●「見た目」に関する意見!
(「福祉用具と景観のマッチング」「実用性とデザイン性の共通点」など)
住宅改修において、その活用法だけでなく「見た目」にもニーズが広がっているようです!
特に伝統性を重視する地域では、住宅改修が景観に与える影響は大きいですね!「その人らしい生活」を求めるには、デザイン性も大事な要素だなと私も思います!

まだまだ出し切れていないコメントもたくさんありますが
セミナー当日は、そのコメントも踏まえて話を展開していきますよー!

アンケートは《職場の建物と病院について》の項目もあります。
この項目については、また後日報告します!

しゅうじ